今ではすっかり見かけなくなった二千円札。その存在を忘れてしまっていた人や、存在自体を知らない若い人も多いかもしれません。
この記事では、令和のこの時代にこそ、みんなで二千円札を使いたい4つの理由を紹介します。
きっかけ
最近、私は積極的に二千円札を使うようになりました。
そのきっかけは、何人かに4000円ずつ渡す機会があったことです。こんなとき、普通に渡すなら千円札が大量に必要になります。
もし渡す額が5000円なら1枚で済むのに、4000円だと4枚も必要です。「なんだか美しくない」と思ったのです。
そこでひらめきました。二千円札の出番だと!
私も二千円札のことをすっかり忘れてしまっていた一人でしたが、これを機に、二千円札について調べたり考えたりするようになりました。
二千円札とは
記念紙幣だと誤解している人もいるかもしれませんが、二千円札は、日本円の通常紙幣の一つです。
2000年を記念して発行が開始されました。表には、当時おこなわれた沖縄サミットを記念して、沖縄にある首里城の守礼門が描かれ、裏には、源氏物語絵巻とその絵に登場する紫式部が抜粋して描かれています。
改めて見てみると綺麗な図柄ですね。
さて、ではなぜ令和の今こそ二千円札を使ったほうがよいのでしょうか。
理由1、東京五輪に向けての準備になる
通常紙幣にも関わらず二千円札がほとんど流通していない二千円札ですが、流通している場所が2つだけあります。それは沖縄と海外です。
なんと海外で円貨両替すると、高確率で二千円が出てくるのだそうです。なので、外国から日本に観光に来たお客さんが支払いで二千円札を出す確率は高いのです。
にもかかわらず、店員さんが二千円札の存在を知らない若い人だったらどうなるでしょうか。外国人が見慣れないお札を出すわけですから、戸惑ってしまうことでしょう。
実際、こんな投稿がありました。
日本国外の銀行で両替したら二千円札をくれたよ。昨夜、二千円札を使ってみたところ、コンビニ7件で断られたよ。店員は店長を呼び出して、店長には「もはや機械が受け付けない」と言われた。みんな、こんなことある? (2020年1月13日)
2000円 Bills reddit.com より翻訳
二千円札は記念紙幣でなく普通の紙幣です。普通のお金で普通のお買い物ができないなんて、外国人からしたらたまったものではないですね。
新型ウイルスが蔓延する昨今ですが、延期するにせよ東京オリンピックは完全な形で行われることが宣言されています。大勢の外国人観光客が訪れるであろう東京オリンピックに向けて、外国人が二千円札での支払いをスムーズに行えるように、二千円札の存在を周知していくことが必要です。
理由2、首里城の復興を応援できる
昨年2019年、沖縄の首里城が火災で失われるというとても残念な出来事がありました。その首里城の門が、二千円札の表に描かれている守礼門なのです。
そこで、二千円札を積極的に使うことで、首里城焼失の風化を防ぐことができるのではないでしょうか。みなさんが二千円札を見るたびに首里城を思い出し、その復興を応援することができます。頑張れ沖縄!
そして、これは沖縄県民限定ですが、二千円札をたくさん使う(流通させる)だけで、なんと、首里城の再建に貢献することができるのです。
2000円札を使えば寄付金に 首里城再建で沖縄県銀行協 流通500万枚増を目指す 2020年2月7日 07:00 沖縄県内に店舗を構える6金融機関でつくる県銀行協会(会長・川上康琉球銀行頭取)は6日、首里城再建の支援金として、「守礼門」を描いた2千円札の県内流通量の増加分に応じた金額を県に寄付すると発表した。2021年12月までの2年間で、2千円札流通額の100億円(500万枚)増を目指す。(中略) 沖縄銀行、沖縄海邦銀行、鹿児島銀行、みずほ銀行、コザ信用金庫の6機関が、預金シェアに応じて寄付金を分担する。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1070204.html 琉球新報
なんて素晴らしい取り組みでしょうか。沖縄の銀行グッジョブですb
沖縄県外の人も、沖縄旅行のときにATMで二千円札優先ボタンを押すことで、再建に貢献できるかもしれません。
理由3、二千円札の便利さを広められる
記事のはじめにも書いたように、実は二千円札は、紙幣の枚数が節約できて、実用上とても便利なのです。
お買い物をするとき、財布の中に1万円しかないというときがありませんか。1万円で少額の買い物をすると、9千円のお釣りが返ってきます。お店に5千円札がなければ、9枚の千円札になります。こんなことよくありますよね。かさばるし、数えるのも大変ですね。
そんなとき、二千円札や五千円札の便利さに気付かされますね。さらに、特に4千円や9千円という金額のときには、二千円札があると便利というわけです。
「二千円札は慣れないから嫌い」という意見もあるようですが、要は慣れの問題で、慣れれば好きになるかもしれません。
「日本人には2のつく紙幣が馴染みがなかった」という意見もありますが、むしろ二千円札が普及すれば、「二、四、六、八、十(にーしーろーやーとー)」と、日本人に馴染みのある数え方ができるのはないでしょうか。
実際に海外では2のつく紙幣は普通に流通しています。西洋だけでなく中国などのアジアにも2のつく紙幣があります。
少額のやり取りでは高額紙幣は敬遠されます。キャッシュレス化時代の今、高額紙幣の一万円札はますます、日常では使いづらい存在になっているのではないでしょうか。支払いが高額になるお店では、たいていキャッシュレスで支払うことができます。しかし、支払いが少額になる個人経営のお店などは、まだまだキャッシュレスに対応していませんし、今後も導入されない可能性が高いです。キャッシュレス時代の今こそ、比較的少額で、かつ、かさばらない二千円札は便利なのです。
二千円札があまり流通しなかった一番の原因は、二千円札が嫌われているからではなく、民間銀行が二千円札を出回らせなかったからなのではないかと思っています。
理由4、新二千円札の発行を促すことができる
2019年4月、新紙幣のデザインが発表されました。ニュースによれば二千円札だけは刷新されないとのこと。
私はこのニュースを見て、こんなことを思いました。「二千円だけが古い偽造防止技術が使われた券種のままで大丈夫なの?」「二千円札の新しいデザインが見れなくて残念!」
現行の野口英世の千円札、樋口一葉の五千円札、福沢諭吉の一万円札は、2004年に発行が始まったお札です。なんと、二千円札よりも新しいのです。
通貨は、デザインが新しくなるたびに偽造防止の最新技術が使われます。それなのに、このままでは二千円札だけが20年も前の古い防犯技術のまま取り残されてしまいます。
防犯上の不安を抱えながらも、なぜ二千円札だけが刷新されなかったのでしょうか。それは、日銀の金庫に眠っている大量の二千円札が無駄になってしまうからです。
忘れないで2千円札 刷新見送られた理由、財務省に聞いた 2019年04月10日
新しいデザインにすると、備蓄のお金が無駄になってしまうため、刷新は見送ることになりました
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1904/10/news035.html ITmedia ビジネスオンライン
日銀に眠る大量の二千円札を消費することは、新二千円札の発行を促し、日本円のセキュリティを高めることにつながるのです。
その時は、新二千円札はどんなデザインになるのでしょうか。とても楽しみですね。
二千円札を入手するには
銀行の窓口で両替で手に入ります。少し面倒ですが、両替機でなく窓口に行きましょう。両替機では出せないことがほとんどです。
信用金庫などでは、在庫がない場合があったので、メガバンクなどの大手の銀行のほうが良いです。銀行によりますが、その銀行の口座を持っていれば、数十枚までは手数料無料で両替できるところが多いです。手数料無料の範囲で日を分けて両替することで、二千円札を大量ゲットしましょう!
次回予告
実は、二千円札を使うべき理由はこれで終わりではありません。
次回記事では、政治と陰謀が渦巻く「二千円札を使うべき裏の理由」をお伝えします。
おわりに
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